あんしんくん_ホームインスペクション

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住まいの長持ちと資産価値の維持・向上を実現する未来。

資産価値の維持・向上
戦後、「家族(世帯)にひとつ」の住まい供給ができなかった日本。つまり、家族(世帯)数と建築戸数のバランスが成り立っていなかったのです。そこで政府は、1950年から1955年の間に、住宅金融公庫、公営住宅、日本公団といった団体を組織し、「一世帯一住宅」を掲げた政策を実行しました。1966年には住宅建設計画法も制定され、どんどん建物が建てられたのです。
  いわゆる「量の時代」です。そして、始まりから23年後・・・。
ついに1974年、一世帯一住宅が達成しました。つまり、日本のすべての家族(世帯)にひとつの家を与えることができたのです。

住まいの長持ちと資産価値の維持・向上を実現する未来。

長期優良住宅
1974年に達成したはずの一世帯一住宅政策。しかし、その政策は日本の経済を支える基盤にもなっており、達成後もずっと「量」を求める政策が続きます。ところが政府は2006年に大きく「日本の暮らし方」を変える法律を制定します。これが、住生活基本法といいます。住生活基本法の制定により、「量の時代から質の時代への転換」といった政策を発表。つまり、「作りすぎたから、住宅が余りすぎた」ということからの、方向転換を行うために制定された法律なのです。もちろん、住宅が余ったのには理由があります。現在、日本で問題となっている「少子化問題」です。団塊世代(第一次ベビーブーム)から団塊ジュニア世代(第二次ベビーブーム)、その後に第三次ベビーブームは訪れず、結婚しない若者、子供の数の激減が影響していると言われています。
2008年に長期優良住宅という法律も追加制定され、質が良い住宅を建てていき、メンテナンスを正しく行い永く住める住宅にすることを目指しているのが現在の新築住宅の目標なのです。


中古住宅流通とリフォームの倍増計

中古住宅・リフォーム市場について
「国家戦略プロジェクト」の1つとして掲げられた「中古住宅・リフォーム市場の倍増等」では、2020年までに中古市場規模を8兆円に、リフォーム市場規模を12兆円にする目標を提示しています。
それに向けた具体的施策として、建物検査や保証、住宅履歴情報の普及促進など中古住宅・リフォーム市場整備のためのトータルプランの策定、実施を挙げているのです。

倍増計画切り札となるのが、「中古住宅への補償」と「住宅履歴情報いえかるて」

住宅履歴情報を蓄積し安心の中古住宅へ
中古住宅への補償、すなわち既存住宅瑕疵担保責任保険の誕生により、中古住宅を購入する方への安心感がぐっと上がりました。既存住宅瑕疵担保責任保険とは、「個人間売買タイプ」「事業者タイプ」の二種類に分かれており、不動産仲介業においては「個人間売買」による保険が注目されています。
また、既存住宅流通活性化事業等の中の、中古住宅購入時の耐震補強や断熱改修、リフォーム工事に上限100万円の補助金をだすという補助事業の条件としてあるのが、既存住宅瑕疵保険と住宅履歴情報の蓄積です。
住宅履歴情報(いえかるて)とは、新築時から現在に至るまでの住宅のいわば歴史書。
住宅履歴情報の蓄積は、第三者の情報サービス機関が行い、将来にわたり情報を大切に保管します。この住宅履歴情報は住宅所有者の同意があれば、情報活用者(不動産会社・建築会社等)が閲覧でき、その住宅の歴史をさかのぼることができます。

平成30年4月宅建業法改正により「建物状況調査」スタート

「建物状況調査」とは国土交通省の定める講習を修了した建築士が、建物の基礎、外壁など建物の構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分に生じているひび割れ、雨漏り等の劣化・不具合の状況を把握するための調査です。

国も進める建物検査
● 平成25年6月 国土交通省「既存住宅インスペクション・ガイドライン」策定
● 平成30年4月 宅建業法改正により「建物状況調査」スタート
建物状況調査


耐震性に関する対策アンケート
 
既存住宅購入に関する改善点のアンケート

中古住宅購入者の不安で一番多いのは、構造上の性能です。現在、日本における建物診断技術で、既存住宅の寿命を正確に計算することはできませんが、一定のメンテナンスを行うことで、住宅寿命を延ばすことは十分に可能です。もっといえば、住宅メンテナンスをちゃんとおこなっている住宅とそうでない住宅の寿命は数十年とも違いができると言われています。
このように調査を見てくると、中古住宅の品質には不安を感じている人が多いことがわかります。

 
不動産・購入者・売却者の間にたって建物査定
第3者からの公平な建物検査・調査

品質に対する不安を解消するには、今のところ、建物検査や既存住宅性能評価書など客観的に判断できる材料のある物件を選ぶか、自分で建物検査や耐震改修を行うしかありません。建物検査の実施は売り主にも言えることです。
早く適正価格で自宅を売却したいなら、建物検査をしたり、修繕・補修の履歴を残すなど、第三者が納得できる材料を用意すること。
そして、こうした考えが浸透すれば、品質のよい既存住宅が市場に多く流通し、選択肢が増えると思うのです。


既存住宅インスペクション・ガイドライン

(ホームインスペクターによる調査
平成25年6月に、国土交通省より日本で初の『既存住宅インスペクション・ガイドライン』が発表されました。これは消費者が中古住宅流通の上で安心して中古住宅を購入できるように環境を整えるために取りまとめられたガイドラインです。
この中には、検査についてだけではなく、ホームインスペクションというものが客観性や中立性等が確保された公正な検査業務でなければならないという考えのもと検査を行う事業者(検査事業者)や検査人(ホームインスペクター)が遵守すべきと考えられる事項も記されています。
検査事業者はもちろんのこと検査人についても知識と技術を持つ者で、実務経験や講習受講等が必要となってきました。


住宅管理履歴継承システムいえかるて
住宅履歴情報の蓄積と活用を支援する業務(以下「住宅履歴情報サービス」という。)を行う事業を行っている事業者である住宅履歴情報サービス機関等が会員の一般社団法人です。
住宅履歴情報サービスの基本指針の策定、業務の効率的で効果的な実施のための共通の業務ツールの整備等を行い、住宅履歴情報サービスの公正かつ適正な実施を図るとともに、住宅履歴情報の蓄積・活用の普及等のための活動を行うことにより、社会資産としての住宅の適切な維持管理及び既存住宅の適正な流通の実現に寄与し、国民の豊かな住生活の実現に貢献していくことを目的として活動しています。